Vol.07

できるだけ校長室のドアを開けておくようにしているのですが、そうすると通りかかった生徒から挨拶をされたり、思わぬ質問を受けたりすることがあります。

例えば、
「○○先生(非常勤講師の先生)はどこにいらっしゃいますか?」
「今日(短縮授業)は、午後の授業は何時からですか?」
など、まるでコンシェルジュになったかのようです。

たまたまそこにいたから、ということもあるのでしょう。
けれど、過去に授業を担当したり、学年主任として関わったりした生徒にとっては、校長先生であると同時に、一人の「荒籾先生」なのかもしれません。

一方、この4月に入学した新入生からは、「校長先生」と呼ばれることがほとんどです。
それもまた、新しい立場なのだと感じています。

何かわからないことがあるときや、ちょっと困ったときに声をかけてもらえるのは、悪いことではありません。
むしろ、生徒と直接話ができる良い機会だと思っています。

長くこの学校に勤めていますが、学校のことをすべて知っているわけではありません。
むしろ校長になってみて、これまで知らなかったことの多さに気づかされています。

校長になってからも、昇降口の前に立って朝の挨拶を続けています。
また、授業を見て回ったり、放課後に校内を歩いたり、できるだけ職員室にも顔を出すようにしています。
学校の日常は、校長室にいるだけではなかなか見えてきません。校内を歩いていると、思いがけない発見や出会いがあります。

コンシェルジュの仕事は、何でも知っていることではなく、まず相手の話を聞き、その人が必要としていることを一緒に考えることなのかもしれません。

この6月からは、中学1年生全員との面談も始まります。
3人一組ですが、中学校に入学してまだ2か月ほどの生徒たちが、どんな思いで学校生活を送っているのか聞くのが楽しみです。

校長室のドアも、これからできるだけ開けておこうと思います。
何か困ったことがあったときはもちろん、用事がなくても気軽に声をかけてもらえる存在でありたいと思っています。

校長 荒籾 和成