Vol.06

今週から教育実習が始まりました。
実習のスタートにあたり、実習生たちと顔を合わせました。
教育実習生は、「教えることを学ぶ」という少し不思議な立場にあります。
大学で学んできたことをもとに授業を考え、生徒の前に立ちます。
しかし実際には、授業をしてみて初めて気づくことや、わかることも少なくありません。
そんなことを考えていると、「学ぶとは何だろう」ということを改めて考えさせられます。

学校で仕事をしていると、ときどきこんな問いに出会います。
「なんのために勉強するの?」
先日読んだ本の中でも、『ピーナッツ』の登場人物であるサリーが、こんな疑問を口にしていました。
「4½と6⅝をかけることなんて一生ないのに、なぜこんなこと覚えなきゃいけないの?」
確かに、その気持ちはよくわかります。

先日、中間考査を終えた生徒たちの中にも、同じようなことを考えた人がいたかもしれません。
学校で学ぶことの中には、将来そのまま使う機会がないものもあるでしょう。
けれど、学ぶことの意味は、知識を身につけることだけではないように思います。
わからないことに向き合うこと。考えること。試してみること。そして、自分なりの答えを探そうとすること。
そうした経験もまた、学びの大切な一部なのではないでしょうか。

教育実習生も、生徒たちも、そして私たち教員も、それぞれの立場で学んでいます。
「教えること」と「学ぶこと」は、私たちが思う以上につながっているのかもしれません。
誰かに伝えようとして初めて理解できることがあります。
教えることで学び、学ぶことでまた誰かに伝える。その繰り返しの中で、人は少しずつ成長していくのだと思います。

中間考査が終わり、教育実習が始まったこの時期に、そんなことを考えています。

校長 荒籾 和成